演歌の竜

ジャズもいいけど、演歌も捨てられない。
「さらばモスクワ愚連隊」で作家の五木寛之を知ったのは、大学生の時だった。
青春の門」(既刊、7編14刊)を読み続け、未だそのドラマは完結を見ていない。
直木賞作家として、まさに大衆芸能に徹している魅力的な作家で、わたしは大好きだ。
読む本(小説、エッセイ)すべてが不思議とフィーリングが合う。同じ血を感じる。
小説に登場するヒロインの名前がいつもイメージピッタンコンで気持ちいい。
男子は健さん(高倉)のような侠気(オトコギ)を強く感じさせる人物が必ず登場する。
演歌の竜が主役の「旅の終わりに」をさらっと読む。まったく、臭い、浪花節の小説だ。
ついでに言ちゃうと、小説は上手いけど、演歌の歌詞はお世辞にもほめられない。
医者嫌いの五木さん、体に気をつけていつまでも我ら団塊の大衆芸能ファンのために
書き続けてください。「青春の門」の続編が待ち遠しい。