9月の終わり

 今夜、いままさに台風17号が接近中、関東地方を直撃しようとしているところである。
 今年の6月、なぜか図書館の棚で「矢沢永吉」のCDを取り出したのがご縁で不思議な魅力にとりつかれた。9月の終わりの今でも毎日のようにアイフォンで聴いている。矢沢サウンドとその歌いっぷりは飽きることがない。今年こそは、久しぶりに(実は大人になって初めてといってもいいくらい)生のコンサートに行ってみたいと思っていた。その夢が9月1日にかなった。横浜、日産スタジアムで行われた「矢沢永吉」の40周年記念コンサートに行ってきた。主催者の発表では観客6万5千人と言う。大きすぎるサッカー場の2階の一番上、ステージから一番離れた場所からホンマモンの永ちゃんの姿を拝見できた。永ちゃんは豆粒ほどの大きさだった。永ちゃんの迫力ある歌いっぷり、ファンへの感謝気持ち、永ちゃんファンの熱狂的な応援ぶりも予想どおりだった。
 昨日の夜、NHKが番組でその矢沢永吉を放送した。40周年のコンサートをバックに、62歳の矢沢永吉有働由美子アナウンサーがインタビューをした。はじめてコンサートで矢沢永吉に会い、唄を聴いた有働アナウンサーも相当興奮していた。インタビューの質問に「自分は臆病だから」と答えていた矢沢永吉を見て、歩んできた道は違うけれど俺と似てるな、と妙に親近感を覚えた。矢沢永吉のように、いつまでもハングリーであり続けたかった。
 自分らしく、また欲張りになってすこしでも追いついてやるか。加島祥造さんの「受けいれる」、「求めない」人間の生き方に憧れる一方で、いま、1年後輩の矢沢永吉との対抗を真剣に考えている私がいる。