「本当の自分」を確かめる

人は、「本当の自分」を一体どれくらいつかめているのだろうか。
二千年以上の歴史をもつ神秘的な人間学エニアグラム」は、把握しがたい人間の性格を、
本質から解き明かし、明確に人間性を描きだすという。
友人から紹介された「本」を開き、早速「性格テスト」を試みた。
9つの性格タイプのうち、特に3つのタイプに高いスコアを記録した。
それぞれ性格の特徴と、そのタイプが特に囚われやすい事柄が詳しく述べられている。
今回の大地震、大津波により大勢の人びとが襲われ、壊滅的な被害をうけた人びとはもちろん、
その後の被災地の様子、加えて起こっている原子力発電所の事故、放射能漏れ等々で
多くの人びとが不安におびえ、悲しみを抱え沈みこんでいる。
そんな中で私は、人一倍頑丈な肉体と気丈夫な精神とを持て余している。
被災地に出向かないまでも、ボランティアなんて大げさでなく、格好なんてつけなくていいから、
いま自分にできることは何かないのだろうか。
不安や悲しみに沈み込むこともなければ、困っている人に手を差し伸べることもしない。
これが「知的で冷静な観察者」というタイプに分類された「本当の自分」なのだろうか。