カウンセリングの実践

本日のセミナー講師の下園先生はカウンセリングの実践をもとに自分で納得できるまで考え、実践で試し、生徒に教え、そしてまた考えて、ご自身の理論と技術を発展させてきた、と著書で書いています。本日のセミナーは、理論の説明も興味深く、楽しい話をたくさん聞かせてもらいました。また、セミナーの中で受講生がたっぷり実践トレーニングを行う時間をとってくれました。受講生一人ひとりが手鏡をもって、興味津々、納得・了解、驚き、疑問・保留、共感の5種類の表情をチェックする、メッセージ伝達のトレーニングは先生独自のユニークな演習でした。
本日の話の中で、私にとっての「目からウロコ」のポイントは、以下の通り。「傾聴により、受容と共感で相談者に寄り添い、信頼関係を構築する」などと、よく言われるが、カウンセラーが「(単に傾聴と繰り返しだけでなく)メッセージを伝える努力をしなければ、相談者には伝わらない」ということ。また、初期段階で(自己効力感の喪失、自責の念にかられた)相談者は何よりもまず、「味方メッセージを待っている」んだということ。具体的な「味方だよメッセージ」は、「聞いてるよ」「責めないよ」「それは大ごとだね」「変わらなくていいよ」(受容)「苦しかったね」「頑張っているね」(共感)。などでした。地道なトレーニングをせずに、身につけようという甘い考えは通用しないね。