映画「人間の條件」を観る(1)

先週15日(月)から6日間にわたり、NHKが映画「人間の條件」(原作:五味川純平小林正樹監督)(第1部〜第6部)を放送した。この映画は、第1部が1959年1月に公開され、第6部は1961年に公開された。私が大学生の時、この映画は、新宿や池袋の映画館が週末の深夜興行で9時間半にわたる映画を一挙に公開していた覚えがある。当時観に行きたいと思いながら結局これまで、この映画を観る機会がなかった。
昨日は、録画したうちの第1部と第2部を観た。もっと観られるかと思っていたが、とても重い映画でこれ以上は無理だった。第2部までを観てまず思ったのは、この大作がよくあの時代に製作されたと感心したのと、後世に残してもらえてよかったと思った。主演の仲代達矢は、この当時は新人の俳優でこの作品がデビューという大抜擢だった。正義感の強い主人公役を見事に演じてくれている。他にもいまや亡きなつかしい俳優さんたちが続々と登場してくる。この作品は、あの時代にあの監督とあのスタッフたちで、あの俳優さんたちが演じてくれなけれできなかったと思う。当時の映画人の力を結集してできたすばらしい大作で、映画のすばらしさを代表する、歴史に残る作品だと思いました。