芝居見物での気づき

足をねんざ?してしまい、見に行けなくなってしまった妻に代わって、久しぶりにひとりで劇場に足を運んだ。原田泰造主演の「ニッポン無責任新世代」というコミカルな芝居を見物してきた。この芝居の作・演出をやっている後藤ひろひとという脚本・演出家兼役者をはじめて知ったが、とても面白い人だった。
芝居の中のセリフだったか、モノローグだったか、良く覚えていないのだが、とても魅力的な言葉があった。魅力的と言いながら、ちゃんと覚えていないというのもおかしなものだが。この男、自分も含めて誰が見ても毎日何も考えず、無責任に生きているように見えるのだが、なぜか、やる時は本気で真剣になってやる。そのあたりを「この男は、夢の中で生きている」とか言っていたように思うのだが。「夢の中であれば人間、言いたいことが言えて、生きたいように生きれる、そんな風にこの男は、現実の人生を生きている」といったような感じだったかな。本当はまったく違うかもしれないけど、こんな風に私には聞こえたような気がする。
責任をとりたくないがないために誰もが発言しなくなってしまっている現代の風潮のなかで、無責任を自称するこの男はホントの気持ちが入った言葉をとりあえず吐いて、やりたいことをやってみる。だから、周りも動き、明るく、元気になる。といったようなことをこの舞台の主演女優、星野真理がパンフレットの対談の中で語っていた。