人生は腹八分

「腹八分に医者要(い)らず」ということわざがある。
満腹するまで食べずに、いつも腹八分目ぐらいにしておけば健康によく、
医者にかかるようなこともない、という意味だ。
このことわざを、食べることにかぎらず、人がもつあらゆる欲望に適用したい。
「お金持ちになりたい」「京都大学に入りたい」「100点満点をとりたい」
何が何でも勝ちとりたいと願う欲望が過ちを招くことになったのではないか。
大学入学試験で携帯電話とネットワークを利用した不正が発生した。
時代を象徴した新たな犯罪であるが、おそらく犯罪者がこのことわざを知っていて、
「合格できればいいな」と実力で受験していれば、見事、合格を勝ち取ったに
違いないと思う。
「合格に欲要らず、携帯要らず、ネット要らず」(字余り、ならぬ欲余り)