根津での出会い

本日もいつもの通り、夕方5時半には仕事が終わった。今晩は、友人から紹介してもらった「サークル、ボランティア・チームの立上げ&継続・発展の手法」というセミナーに参加するために、千代田線の根津駅へと向かった。数年前につつじ祭りの時に根津神社に行って以来の訪問である。セミナー開始の7時半まで1時間半もあるので、食事処を探しながらぶらぶらした。下町風情が漂う忍ばず通りの裏道を歩く。しばらくして、変わった名前のお店を発見。その名も「ベジタブル・ダイニング晴れ晴れ家」。店に入ると、大きなテーブルが二つ。客は誰もいない。カウンターに店の主人がひとり、座って何やらパソコンに向かっていた。主人お勧めの「野菜たっぷり、タイ風カレー(玄米ご飯)」を注文した。ボリュームたっぷりでおいしかった。飲み物のなんたらティーもカレーとのコンビネーション抜群だった。主人は、俳句作りに10年で、いま最高にはまってしまっているらしく、今の日本の俳句エッセイストの第一人者を自称する。自費出版した本や、これから出版予定本の原稿を見せてもらった。5・7・5=17音の俳句、そこに盛り込まれた情感や音感を味わうのもさることながら、主人の俳句を見せてもらって印象に残ったのは、俳句を構成する日本語の美しさだった。漢字と、ひらがなやカタカナの並びが見た目にとても美しく感じられた。主人は、俳句は自分が作る童話だと語った。どうして、66歳の今になって、こんなに俳句にのめり込む状態になってしまったのか、不思議に思うのと同時に、俳句にとりつかれてしまった自分をいまコントロールできず困っているという(ウラヤマシイばかり)。俳句と人生論で二人の会話が弾み、あっという間にセミナー開始10分前になってしまい、慌ててお代を払い、店を出てセミナー会場に向かった。
このお店のマスターは、偶然にも、私が勤めていた元の会社のお客さま(CMディレクター)だった。
今晩の主題、セミナーの方も参加して、講師からいくつかいいことを教えてもらえたし、充実した夜でした。根津でのお二人の出会いに感謝したい。